事業紹介[14]第1事業部|IBM iとTREE事業を軸に、お客様へ新たな価値を提供。AI・クラウドなどの先進技術を融合し、次の成長戦略を描く

2026/07/24事業

丹尾 隆

第1事業本部  
第1事業部
事業部長

―― 4月から新しい組織体制がスタートしました。まず、現在の第1事業部について教えてください。

丹尾 第1事業部は、これまでIBM関連ビジネスを中心に展開してきました。今回の組織改編では、新たにTREE事業が加わり、事業領域が大きく広がっています。

現在は、セールスシステムソリューション部、ロジスティクスシステムソリューション部、TREE1部、TREE2部、パワーシステムソリューション部の5つの部で構成されています。セールスシステムソリューション部は従来からのお客様を中心に、ロジスティクスシステムソリューション部は物流業界のお客様を担当しています。パワーシステムソリューション部では、IBM Powerを軸としたシステム提案・構築を手がけています。

TREE1部とTREE2部は管理上分かれていますが、実際の業務では一体となって活動しています。今回の組織改編によって、新たな事業領域が加わり、第1事業部として提供できる価値の幅がさらに広がったと感じています。

―― 現在の事業環境をどのように捉えていますか。

丹尾 第1事業部の強みは、長年にわたりお付き合いいただいているお客様が数多くいらっしゃることです。長く築いてきた信頼関係は、私たちにとって何より大切な財産だと考えています。

一方で、市場環境は大きく変化しています。以前と比べると、お客様の投資内容や案件規模にも変化が見られるようになりました。だからこそ、既存のお客様との関係をさらに深めながら、新たなテーマや価値をご提案していくことが重要だと考えています。

また、新規のお客様への営業活動にも積極的に取り組んでいます。従来のIBMビジネスにとどまらず、第1事業部全体として新しい市場へ挑戦し、事業の可能性を広げていくことが今後の大きなテーマです。

―― 現在、特に注力しているテーマの1つがIBM iへのマイグレーションだそうですね。

丹尾 はい。国産メインフレームやオフコンをご利用のお客様では、システム更改の時期を迎える企業が増えており、IBM iへの移行をご提案する機会も年々増えています。

メインフレームからのマイグレーションは、単にCOBOLプログラムをIBM iへ移行すれば完了するものではありません。各メーカー独自の運用環境やソフトウェアを、IBM i上でどのように再現するかが重要なポイントになります。

また、お客様自身でも長年運用してきたシステムの全体像を把握しきれていないケースは少なくありません。調査を進める中で、新たな機能や運用ルールが見つかり、想定以上に対応範囲が広がることもあります。だからこそ、システムを深く理解しながら着実に進めるための経験と技術力が欠かせません。

―― マイグレーションで最も重視していることは何でしょうか。

丹尾 まず何よりも重視しているのは、メインフレーム環境で稼働しているシステムを、IBM i上で安全かつ安定して動かすことです。新しい機能を追加することも大切ですが、お客様にとって最も重要なのは、業務を止めることなくシステムを移行することです。

そのため、私たちは既存資産を最大限に活用しながらIBM iへ移行し、その後にモダナイゼーションを進めるという段階的なアプローチをご提案しています。この進め方は、お客様にとっても安心感につながります。

IBM iは長期間にわたって安定運用できるプラットフォームであり、これまで蓄積してきたCOBOL資産も有効に活用できます。ゼロから新しいシステムを開発する場合と比べて、リスクやコストを抑えられるケースが多く、お客様からも高く評価いただいています。

―― 競合も多い分野だと聞いていますが、当社ならではの強みはどこでしょうか。

丹尾 IBM iの技術者が数多く在籍していることはもちろんですが、それだけが強みではありません。クレスコグループ全体の技術力を活用できることが、私たちならではの大きな強みだと考えています。

IBM iだけでは完結しない案件でも、クラウドやインフラ、オープン系システムなど、それぞれの分野に強みを持つグループ各社と連携することで、お客様に最適な体制をご提供できます。

また、大規模なプロジェクトでは、当社単独で対応するのではなく、グループ各社の専門性を生かしながらプロジェクトを推進できる体制を整えています。こうした総合力は、お客様に安心してプロジェクトをお任せいただける理由の1つになっていると感じています。

―― マイグレーション市場の今後については、どのようにお考えですか。

丹尾 国産メインフレームのサポート終了や技術者不足を背景に、今後もマイグレーションの需要は継続すると見ています。

私たちが目指しているのは、単にシステムを移行することではありません。お客様の業務を深く理解し、移行後も安心してシステムをご利用いただける環境を提供することです。そうした1つひとつの取り組みを積み重ねることが、お客様との長期的な信頼関係につながり、次のご提案や新たな価値の創出にもつながっていくと考えています。

―― 第1事業部では、新たにTREE事業も担当することになりました。現在の状況はいかがですか。

丹尾 TREE事業は、長年にわたりご利用いただいているお客様が多く、非常に安定した事業です。大規模な開発案件というよりも、保守や機能追加、業務改善など、継続的なご相談を数多くいただいています。そのため、案件数も多く、一つひとつのご要望に丁寧に対応できるよう、リソース管理や優先順位を見極めながら進めています。

今回の組織改編でTREE事業が第1事業部に加わったことで、IBM i関連ビジネスとの連携もさらに進めやすくなりました。それぞれの強みを生かしながら、お客様へより幅広い価値をご提供できる体制が整ったと感じています。

―― TREE事業の今後について、どのような可能性を感じていますか。

丹尾 TREEはこれまで電子・電気部品業界を中心に展開してきましたが、販売管理や在庫管理といった基本機能は、さまざまな業種でも活用できる可能性があります。

もちろん、まずは現在のお客様へのサービス品質を維持し、よりご満足いただけることが最優先です。そのうえで、これまで培ってきたノウハウを生かし、他業種への展開にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

また、既存のお客様との信頼関係を基盤に、インフラやクラウド、セキュリティといったTREE以外のサービスも組み合わせてご提案できることは、第1事業部ならではの大きな強みだと考えています。

―― TREEでは、新しい技術への取り組みも進んでいるそうですね。

丹尾 はい。現在は、生成AIを活用した新たな機能開発に取り組んでいます。単なる機能追加ではなく、お客様の業務効率をさらに高め、新たな価値をご提供できるような仕組みづくりを目指しています。

また、クラウド対応も重要なテーマの1つです。これまでのオンプレミス中心の提供に加え、お客様がより導入・運用しやすいクラウドサービスとしてご利用いただけるよう、環境整備を進めています。

生成AIやクラウドへの対応は、お客様からの期待も非常に高い分野です。こうした新しい技術を積極的に取り入れながら、TREE事業のさらなる価値向上と競争力の強化につなげていきたいと考えています。

―― 事業を拡大していくうえでは、人材育成も重要になりますね。

丹尾 その通りです。現在は、特に2つのテーマに力を入れています。

1つは、TREE事業を担う次世代人材の育成です。長年TREEを支えてきたメンバーが培ってきた知識やノウハウを若手へしっかりと継承し、事業を継続的に発展させていくことが重要だと考えています。

もう1つは、COBOL技術者の育成です。今後もマイグレーション案件の増加が見込まれる中で、若手にも実際のプロジェクトを経験してもらい、実践を通じて技術を身に付けてほしいと考えています。

―― 人材育成では、どのようなことを意識されていますか。

丹尾 研修などで基礎知識を学ぶことも大切ですが、それ以上に重要なのは実際のプロジェクトを経験することです。設計やプロジェクトマネジメントも、現場で経験を積むことで初めて身に付くものだと考えています。

そのため、新しい案件では若手にも積極的に役割を任せ、先輩社員がサポートしながら成長できる環境づくりを進めています。

また、お客様先に常駐している社員についても、社内プロジェクトに参画し、上流工程やマネジメントを経験できる機会を増やしていきたいと考えています。将来のプロジェクトリーダーやマネージャーを育成することは、組織全体の力を高めることにもつながると考えています。

―― 品質向上についても、さまざまな取り組みを進めているそうですね。

丹尾 はい。現在は大型プロジェクトを中心にレビュー会議を定期的に開催し、部門を超えて課題やリスクを共有しています。問題が大きくなる前に早い段階で対応することで、プロジェクト全体の品質向上につなげています。

こうした取り組みはまだ発展途上ではありますが、組織全体でマネジメント力を高め、知見を共有する仕組みとして着実に定着しつつあると感じています。

―― 最後に、第1事業部として今後目指す姿を教えてください。

丹尾 第1事業部には、長年にわたりお付き合いいただいているお客様が数多くいらっしゃいます。その信頼関係は、私たちにとって何よりも大切な財産です。

一方で、市場環境は大きく変化し、お客様から求められるものも多様化しています。マイグレーションやモダナイゼーションに加え、AIやクラウドなど、新しい技術への期待もますます高まっています。

そうした変化に応え続けるためには、技術力だけでなく、人材も組織も成長し続けることが欠かせません。IBM iで培ってきた技術力、TREE事業で培った業務ノウハウ、そしてクレスコグループの総合力を生かしながら、お客様一社一社に最適なソリューションをご提供していきたいと考えています。

新たな事業や技術への挑戦を続けながらも、変わらないのは「お客様の課題を解決する」という姿勢です。これからもお客様とともに成長し、新しい価値を創出し続ける事業部でありたいと考えています。

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